会社の解散

会社の解散

毎年、全国で、有限会社と株式会社をあわせて、3万8000件ほどの解散の登記がなされています。

あらかじめ会社の存続期間が定款に定められていて存続期間の満了により自動的に会社が解散する場合もありますが、ほとんどの場合は、業績悪化や事業承継の断念などの理由があって解散しているようです。

そして、多くの場合、会社解散の最終的な決定は、株主総会の決議によります。このときの株主総会の決議要件は、特別決議とされており、株式会社であれば、原則、株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の3分の2以上にあたる多数をもって決議されることが必要です。

一部の場合を除き、会社解散の効力が発効した途端に法人格が消滅するわけではありません。解散した会社は、清算法人となり、会社の財産の清算手続きへと入っていきます。清算法人は、清算をするの目的ですから、以後は当該会社を承継会社とする合併等の行為はできなくなります。

※解散の効力発効より2週間以内に解散の登記をしなければなりません。

解散後の清算事務

清算とは、現務の結了のほかに、会社の資産を換価(不動産の売却や売掛金の回収など)し、それらを債務の弁済に充て、残りの財産を株主に配分し、貸借対照表の各部を0の状態にするまでを行うことです。

この清算事務を行う人を清算人といい、清算会社は少なくとも1人以上の清算人を置かなければならないとされています。清算人を置くといいましても、通常は、従前の会社の取締役がそのまま清算人になります。

株主総会で清算人を選任しない限り、従前の取締役がそのまま清算人になると、会社法で定められているからです。

また解散前に監査役であった者は、解散に際し監査役を置く旨の定款の定めを廃止するか、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する定款の定めを廃止しない限り、清算株式会社においても、継続して監査役に就くことになります。

※解散の登記に加え、清算人の登記申請も必要となります。

会社債務の弁済

清算人は、各債権者に対して、弁済をしていくことになりますが、どのような手順で弁済していけばよいのでしょうか。

まず、債権者に対して一定の期間内に債権を申し出るべき旨を官報に公告するとともに、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならないとされています。また、この公告の期間は、2箇月を下ることができません。

具体的には、次のような公告になります。

「当社は、令和2年5月20日開催の株主総会決議により解散しましたので、当社に債権を有する方は、本公告掲載の翌日から2か月以内にお申し出ください。なお、右期間内にお申し出がないときは清算から除斥します。」

この申出期間内は、原則として、債務の弁済をすることができないとされています。これは、債権者平等の原則を貫き、特定の債権者を害することを防ぐためだと思われます。

残余財産の株主への分配

次に、残余財産の分配ですが、申出のあった債権者への弁済がすべて完了した後でなければ、株主への残余財産の分配はできないとされています。分配方法は、通常、各株主の保有している株式数に応じて残余財産を分配していくことになります。

清算結了

株主への残余財産の分配が完了すると、清算人は決算報告を作成し、その決算報告は株主総会に提出され、その承認を受ける必要があります。これにより清算事務は完了し、この承認の日が清算結了日となります。

最後に清算結了の登記をすることによって、会社の法人格は消滅します。

解散や清算結了の登記については、当事務所にご相談ください。


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