定時株主総会

株式会社では事業年後が定められていますが、その事業年度が終了すると貸借対照表や損益計算書などの計算書類及び事業報告書を作成しなければならないとされています。

そして、株式会社はそれらの計算書類と事業報告を毎年の定時株主総会に提供し、計算書類については定時株主総会の承認、事業報告についてはその内容を報告しなければなりません。

これにより、株主は自分の出資財産がどう使われているかを毎年チェックすることができます。身内以外の人から出資を受けて会社を経営しているような場合は、この定時株主総会での計算書類の承認や事業報告は重要になってくるでしょう。

では、定時株主総会はどのような手順で行われるのでしょうか。

1.定時株主総会の召集の決定

株主総会を開催するには、株主総会の招集を決定しなければなりません。この決定は、取締役会設置会社では取締役会の決議により、取締役会を置かない会社では取締役の過半数をもって決定します。

具体的に、次のようなことを決定しなければなりません。

  1. 株主総会の日時及び場所
  2. 株主総会の目的である事項があるときは、当該事項     など

株主総会の目的とは、株主総会において決議すべき議題ということです。たとえば、「計算書類の承認」「取締役の選任」「株式の種類の追加」などの議題です。

他には、役員等の任期の定めが定款に「選任から〇年以内に終了する最終の事業年度にかかる定時株主総会終結のときまで」とされているため、毎回ではないにしても役員の選任が議題となります。

また、役員の改選にあわせて、役員報酬の変更や役員の退職慰労金の決定が株主総会の目的となることもあるでしょう。これらは、定款で定めていない場合は株主総会の決議によって定めることとされているからです。

とりわけ取締役会設置会社においては、取締役会の召集決定において決定された議題でなければ株主総会において決議することができないとされているため、議題の決定は重要です。

なお、取締役会を設置していない会社においては、事前に決定した議題でなくとも株主総会で決議することができます。

2.定時株主総会の招集の通知

株主総会の招集につき決定したならば、議決権を有する株主に召集の通知をします。多くの会社では、定款に株主総会の招集を行う者が定められており、その者が招集を行います。

取締役会を設置している会社であれば、株主総会の日の1週間前(公開会社を除く)までに書面により通知をしなければならないとされています。

取締役会を設置していない会社でも、原則、株主総会の日の1週間前までに通知をしなければならないとされています。しかし、取締役会を置かない会社では定款にその期間を減縮する定めがあればその限りではありません。また取締役会を設置していない会社では、書面による招集通知をしなければならないという規定はなく、口頭での通知でも構いません。

取締役会を設置していない会社は家族経営の小規模の株式会社が想定されているため、株主総会の手続きも緩和されているようです。

なお、書面等による議決権行使を認めている場合は、どのような株式会社であっても、株主総会の日の2週間前には通知しなければならないとされています。

3.株主総会の運営等

株主総会の運営は議長によって行われるが、多くの会社は定款に株主総会の議長を定めていて、その議長が株主総会の開催を宣することによって、株主総会は開始される。

参加している株主数と議決権の個数を確認の上、議長が参加株主に各議案を諮り、要件を満たした決議が行われることによって、その議決内容は効力を有することになります。

株主総会の決議といっても、会社法では決議する内容によって決議要件は各々異なるため、要件を満たしたかどうかは参加している株主数や賛成した議決権数などによるため、それらは株主総会議事録の記載事項となります。

当事務所では、株主総会の招集通知や運営、議事録作成などのご相談も承っております。お気軽にご相談ください。



前の記事

限定承認とは

次の記事

公告をする方法